私らの世代(50代半ば)は、
750ccバイクは限定解除しないと
乗ることができなかった。
そのため、いまでも750ccバイクはピンと来ない。
1969年からはじまった750ccブームとはまったく
ご縁がなかった。
ただ指をくわえてみているしかなかった。
私が高校生のころ、
海外では750ccよりも遙かに排気量が大きな1000cc
バイクがあるらしいことを知っていたが、
1970年代後半の時点では、街中にはいなかった。
いや、CBX1000をたまたま見かけたことがある。
目を疑ったね。
おもわずその方向に駆けだしていた。
身近な存在は、
中型自動二輪を取得して乗ることができる400バイクだったね。
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憧れは集合マフラーを装着したCB400フォアー。
しかし、わずかな期間で生産終了。
*1974(408cc)-78?。
中型自動二輪免許で乗れる398ccモデルは1976-77の
2年間だけの製造と思われる。
人気絶頂の中製造中止された。
その後、ツインエンジンを搭載したCB400Tフォーク/CB400N、
GL400にその座を譲った。
それはなぜ?
いまでも疑問だ。
そんなハイパワーなバイクはいけません。
とお役所の指導が入った?
それとも4気筒エンジンバイクは、
コスト高なのに、その分高い価格で販売できなかった?
たかが400ccなのに、
なぜ、そんなに高い?
となるのだろう。
格下に見られていた。
それなら、メーカーとしては750ccバイクのほうを
売りたかった。
うちらより上の世代の兄貴たちは、
限定などない自動二輪免許なので、
そここがターゲットだったのだろうか?
しかし、当時は、
オートバイは10代で卒業して4輪に行くのが
常識だった。
通過儀礼だった。
20代になってもオートバイを走らせていると、
いいかげに卒業したらどうだ?
と忠告、
いや、非難されたものだ。
そんなシーンが「キリン」にも描かれている。
私も友人からまったく同じことをいわれたことがある。
しかし、750は大人が走らせるもの。
そういう意識があったような気がする。
結局、750ccバイクとは、
私には関係のない世界だったね。
その後750ccよりも速いRZ350が登場して、
世の中は変わる。
400ccクラスが一番売れるバイク
になったのでメーカーも力を入れた。
うちらの世代と、
いま60代の兄貴たちの世代とでは、
バイクに対する意識というか考え方が違うと思う。
兄貴たちはバイクは大きいほうが良い。
あえて小さいバイクを選ぶ選択肢はない。
また、教習所で限定解除できた世代とも違う。
1000ccバイクを買うために免許を取る。
望んでも得られなかった世代と
そうでないもの。
そんなことを想い出した。
しかし、1980年代、世界でもまれな
250、400ccバイクが次々に登場して、
その中から自分の1台を選ぶことができた。
そういう恩恵に浴したことも歴史的な事実だと思う。
昨今、また小排気量バイクの時代が再来
しそうな兆しがある。
いや、それはもう始まっている。
わたしにとっては喜ばしい限りだ。